もっさぺの構築記事置き場

ポケモンの構築記事を書いていきます。

【SV S18 レート2006(477位)】ミライニューラハッサム

f:id:pokemossa:20240530125911j:image

f:id:pokemossa:20240601115011j:image
f:id:pokemossa:20240601115008j:image

 

お久しぶりです。

この度ポケモンSV S18において自身初となるレート2000を達成できたので、構築を共有します。

レンタルパーティご自由にお使いください。

 

目次

構築経緯

①環境序盤、ママンボウを中継クッションにする構築があまりにも多くレンタルも出回っていた。その中でも、最もメタるべき黒バドレックス+ママンボウに高い勝率を維持できなければレートを伸ばせないと考え、突撃チョッキ+ノーマルテラスのミライドンから構築を開始した。

②次に、ミライドンと攻めの相性が良く、当時のサイクル構築の多い環境下において火力や上振れの押し付けができるポケモンを採用したいと思い、

剣舞エレキシードオオニューラを採用。

③このままでは相手の地面の一貫が激しく交換ができないため、相手の地面枠の一貫切りを行いながら、自身も地面枠となり相手のボルトチェンジをカットできるランドロスを採用。

④まだ相手のハバタクカミやパオジアンといったメジャーなポケモンの一貫切りを行えておらず、これら二体のポケモンが同時に選出されないよう圧力をかけながら、ミライドン+オオニューラを扱う上での対面操作クッションとして優秀なハッサムを採用。

⑤勝ち筋のメインプランが素早さの高い並びの押し付けであるため、白バドレックスのトリックルーム構築などに負けてしまう。これに対し無難な対策枠としてヘイラッシャが思いついたが、エレキフィールドによって欠伸や眠るに制限がかかっており窮屈になると予想されたため、同じ天然持ちでありながら白バドのブリザードランス、重ためだったザシアンの巨獣斬&じゃれつくの一貫を切ることができるラウドボーンを採用。

⑥最後の枠は色々と試行錯誤したが、相手のミライドンに強めであることは必須条件として様々なポケモンを考えた結果、グライオンにテラス要求or引き先の受けを破壊してくれる絶対零度パオジアンを採用して構築が完成した。

構築における目標

黒バドレックス構築に絶対に負けない。シーズン通して黒バドレックスが減るとは思えなかった(むしろ開発が進むと思った)ため、それに対して高い再現性を保つ。

②禁伝を強く扱うのではなく、禁伝の圧力を利用して一般を強く扱う。

(序盤環境ではコライドンや黒バド等、耐性の弱い禁伝エースがテラスタルをしてくることがほとんどで、エースが可視化している点も含めてメガシンカに近いゲームであると感じた。このような主流の動きに対して、こちらは一般を強く扱えるよう構築を作れば想定外の勝ちを生み出せると思っていた)

個体解説

ミライドンf:id:pokemossa:20240530204746p:image

【調整意図】

・臆病ミライドンのハドロン補正有流星群を確定耐え

・最速ランドロス抜き

・黒バド意識のノーマルテラス

 

禁伝枠。このポケモンを使う上で大事なのは「有利対面で流星群を押すこと」「相手の構築で地面テラスが誰なのか匂いを察知すること」であり、

プレイング要求値が高いと思った。

有利対面では相手はディンルーに引くため、流星+とんぼによる削りで次のサイクルに参加させないことを意識。また、次のサイクルに参加できないということは相手は別のポケモンでフェアリーテラスを吐いて打開を狙うため、逆に2サイクル目は電気技を押せる。(主に妖精カイオーガなどはこのムーブ)

ゴリランダーを相手にする際だけは流星+とんぼをすると下からとんぼで有利対面を作られることがあるため、その展開がまずくないか裏目をしっかり把握しなければならない。

また、対面が地面タイプであっても原種ガチグマ等が流星群に縛られている状況下ではイナズマドライブを押せたり、妖精テラスを吐いたヘイラッシャに引き一点読みで流星群を押したり、

かなり交換やテラスを読んでいくポケモンではあるので扱いは難しいと思う。(その上でエレキフィールドターンの最後でミライドンに引く状況が起こらないようターン管理も行わなければならない)

(ミライドンミラーではあえてフィールドを枯らしながらミライドンを切ることで相手の火力を下げつつ流星群を要求して裏の積みの起点にすることもある)

相手のミライドンの流星群を耐えたことは一度もなかったが、控えめまでDを振って調整するとC実数値187で臆病と同値になり火力が足りないと思ったのでこの調整になった。

マジで誰かこのポケモンの神調整教えてください。

オオニューラf:id:pokemossa:20240530204723p:image

【調整意図】

・H 16n-1
・かるわざ発動時 最速+1テツノツツミ抜き抜き抜き(ミラー意識)
・臆病黒バドのアストラルビット最大乱数以外耐え
・(B4振り炎テラスコライドンを+2飛行テラスアクロバットで93.7%の乱1)
・エレキシード発動時 A無振りランドロス地震を最大乱数以外耐え
・エレキシード発動時 意地特化ザシアンの+1巨獣斬を最大乱数以外耐え

 

ミライドンと合わせるエース。フェイタルガチャで勝つ状況は実はあまり起こらない(エレキフィールド下であることが多いため、そもそも何も引かないことがほとんどだし、インファイトが一番押してる)

様々なテラスタイプを試したが、霊テラスであることで流行の黒バド+カイリューに楽に勝てた。(だいたいこの構築は黒バドカイリューディンルーで出してくる)

霊以外のテラスを採用していた際、黒バド対面で雑フェイタルをケアしてか全然テラスを吐いてこないな〜と思っていたのでシャドクロが刺さって勝ちに貢献してくれたし、もし吐かれたとしても裏からミライドンがノーマルテラスすれば打開可能であり隙がない。終盤になるにつれサイコショックをよく見るようになったのだけは少し困った。

ハッサムf:id:pokemossa:20240530204730p:image

【調整意図】

・なし

(素早さ最遅)

 

ミライドン+オオニューラ+ハッサムで選出する際、地面技が一貫してしまう。そのため最遅で採用することで相手の無振りディンルーの下からとんぼ返りを入れることができるようにした。

ママンボウとS種族値が同じであるため最遅だと同速になり、50%で下を取れる。また、ハッサムミラーにおいても下からとんぼ返りできるなどメリットが大きかった。

これまでもパオカミに対して強かったポケモンだが、パオカミが耐性変化する機会がこれまでのルールと比べて少なくなったことが追い風だった(なお終盤は環境が変わり、電気テラスを結構吐かれてキツかった)

グライオンなどに対しても守るのタイミングで剣舞することで勝てたり、黒バドレックスに対しても圧力があるのが非常に強力。

嫁ポケなので初めてのレート2000をこのポケモンと達成できて本当に良かった。

ランドロスf:id:pokemossa:20240530204752p:image

【調整意図】

・相手に負荷をかけるための意地っ張り

・テラスを吐いた後でも地割れが一貫しないように飛行テラス

 

長い間HBゴツメで採用しており、イメージとしてはハッサムランドロスのどちらかをクッションとして選出する想定だった。しかしパオカミの多い環境においてランドロスにクッションを任せることはできず、かと言ってこのポケモンがいなければ地面の一貫切りを行えない。そこで、相手のディンラッシャに対して選出できるようハチマキを持たせた。

このポケモンがいることでホウオウに対しても相手の地震のリスクを消しながらホウオウのテラス確認→とんぼ→ラウドボーンに引くことができたり、

最後の最後で大活躍してくれた。

しかしそのような構築に入りやすい最速グライオンに対しては勝てなかったりと、出す構築をしっかり選んで戦わなければいけない。

妖精テラスなども試したが、テラスを吐いたところでミライドンは水テラバor氷テラバで飛ばしてくるため地面枠でありながらミライドン相手に選出はしていなかった。

パオジアンf:id:pokemossa:20240530204738p:image

【調整意図】

・135族チキンレース意識の最速

 

悪魔。俺だって零度なんて押したくないし誰も押されたくないので平和を壊す存在。

しかし禁伝環境はその特性上、禁伝が取れる戦術に寄った一般枠の選定になるためホウオウやムゲンダイナは受けループorディンラッシャ+攻め枠のような構築が多く、零度の刺さりは良いと思う。

また、ミライドンと攻め補完が非常に強力であるため相手のミライドン構築もほとんどがパオジアンや水ラオスを採用していた。

候補として、零度不採用の電気テラバは上がっていた。エレキフィールドの恩恵を受けながらヘイラッシャを殴れたり、ミライドン+水ラオスに強かったり(水ラオスもHBゴツメが多く、交換時つらら+フィールド電気テラバを打って乱数で倒せる)、零度に抵抗があるならそっちを試してみても良いかもしれない。

ラウドボーンf:id:pokemossa:20240530204759p:image

【調整意図】

・テラスを吐いた後もブリザードランス、巨獣斬が一貫しないように水テラス

 

ホウオウ、ザシアン、白バドレックスに投げる枠。

別のポケモンでホウオウにテラス要求をし鬼火の一貫を作るのがポイント。ザシアンに関しては終盤になるにつれ初手から出されることが多くなり、初手対面で地面テラバが一貫していると負け筋を作るためそれを意識しながら選出する。

白バドに関しては純粋なアタッカーよりも事前に毒菱+宿木残飯されることが増えたため相手もメタを乗り越えてきていたので非常に困った、厚底ブーツでの採用も真面目に検討してみても良いかもしれない。

ザシアン、白バドに共通して言えることがアカツキガチグマが構築に入っていることなので、

アカツキに無抵抗であることを念頭に立ち回るのが難しく、厳しい戦いになったことも多い(ミライドンがアカツキと打ち合えるぐらい体力を維持しておかなければならない)

祟り目ではなくシャドーボールなのは相手の身代わり意識だったり、+1シャドーボールでH4ハバタクカミを乱数で落とせる可能性があるため。

基本選出

ミライドンを初手に置き、不利な相手に対してハッサムを中継しながらオオニューラを着地させる。

 

VS黒バド軸 (有利)

→ミライドン、オオニューラ、ハッサム

ほぼ全てディンルーカイリュー黒バドで出されていたので決め打ちしていた。

初手黒バド対面でディンルーバックをケアして流星→とんぼし、ハッサムを中継しつつオオニューラを着地させれば負けない。居座り瞑想されていたらボルチェン→オオニューラ着地。

ハッサムの体力管理が非常に重要で、体力が1でも残っていればタスキ発動した黒バドに勝てることを意識しながら立ち回ったり、相手のカイリューのノマテラハチマキ神速に縛られないようにすることが大事。

テラスを含めてどこからでもマークできる構築になっているので、あまり負けたくはない相手。

また、実際にはハチマキカイリュー初手もまあまあ多い。初手から出てきた場合はハチマキ一点読みし、後発から出てきた場合は龍舞の可能性をケアして戦う。ちなみにケアしてもそこそこ龍舞は重い。

初手のカイリューミライドン対面はディンルー引きではなくテラス神速なので、下からボルチェンしてオオニューラ着地で剣舞したら勝ち。ディンルー引きまで考えたいならトンボもありだが、残ったハッサムが微妙にリーチが足りず負けた展開があってからはボルチェンを押していた。

 

・VSカイオーガ (有利)

→ミライドン、オオニューラorパオジアン、ハッサム

カイオーガ+水ラオスで出してくることはなく、ほとんどはカイオーガ+カイリュー+ゴリランダーorディンルー。

初手のカイオーガミライドン対面では流星群を押して、相手のディンルーに負荷をかけてとんぼ返り。(上手い人はここでカイオーガに引きます)

ディンルーハッサム対面を作ったらゴツメカイオーガがとんぼに合わせて出てくるので再びミライドン対面に。

ここではディンルーに引いてこないので妖精テラスに対してイナズマドライブを押し、ボルチェン圏内に入れる。ハッサムの体力をノマテラハチマキ神速圏内に入らないよう気にしつつ、ラス1カイリューを処理して勝ち。

ゴリランダーの場合は流星群+とんぼをすると相手が下からとんぼ→カイオーガ着地で一時的に有利対面を作られてしまうので、流星群を押さずとんぼスタートしても良い。

カイオーガ軸はカイオーガを出さずに一般枠のみでミライドンを対処してくる場合があり、テンプレ並びじゃない(キョジオーン入りなど)時は特に気をつける。

スカーフカイオーガの場合は水テラスなので流星群を一貫させてかなり有利に戦える。

 

・VSコライドン軸 (不利?)

ランドロス@2

 

(環境から消えたため、あまり選出が固まっていなかった)

 

相手の初手がほぼコライドンなので初手ランドは固定。相手も地震リスクを考えると炎テラスを吐かないため非テラで削ってくるかとんぼ返りで裏に引いてくるが、ハチマキ地震なので裏が吹き飛ぶかコライドンに強烈な負荷がかかる。(無振りだと赤ゲージまでいく)

ハチマキコライドンが減ったので、もっと信用してラウドボーンを投げるべきだったかもしれない。なんだかんだで最終的に一番苦労した禁伝。

ランドロスの威嚇を利用すればエレキシード下のオオニューラが炎テラスフレアドライブを耐えるのでそれを利用して積みたいところだが、素早さを上げられるせいで上手くいかなかったり、取り巻きのハバタクカミがメガネではなくHBだったりタスキだったりで行動保証をもっていたりでつらかった。

逆に、再度コライドンが増える前に2000に乗らないと厳しいと思ったため急いで走って良かった。終盤なので禁伝を変えることにはリスクが大きく伴うため、皆環境に刺さっていると分かっていても使わないと信じた。

ミライドンがこれほど多いとコライドンやザシアンが活躍できると思うので、

2ヶ月目の最初は強いかもしれない。

 

・VSミライドン軸(なんとも言えない)

→パオジアン、ミライドン、オオニューラ

パオジアンで相手のミライドンのテラスタルを誘う。特性発動順でスカーフ確認もできる。

耐性変化は氷や妖精が多く、吐かせればオオニューラが一貫するのでそれを利用して戦う。また、相手に流星群を強要してオオニューラの積みの起点にする動きもあるが、龍の波動などを持たれている場合もありテラス択も含めて非常に難しい。

本構築は黒バドレックスと多くマッチングすることでレートを稼いでいたため、ミライドンミラーは5割取ることを目標としていた。パオジアンを入れてからは少し楽になったかもしれない。

(なお、取り巻きのウーラオスが速いと厳しいため、ミライドンの体力温存は大事)

ミライドン相手には中継クッションを選出すると全然勝てなかったので対面的に撃ち合うことを心がけた。

 

・VSザシアン軸(微有利)

→ラウドボーン、ミライドン、オオニューラorハッサム

初手ザシアンに対してノーマークだとマジでボコボコにされるので初手ミライドンは無い寄り。ザシアン軸は初手にザシアンを置いて裏のアカツキが無双してくるパターンが割とあったので、ラウドボーンを活かしてザシアンを引かせながらアカツキと撃ち合う体力をミライドンに残して立ち回る。

フレアソングを一度でもサイクル下で押してアカツキを削っていると楽になるので鬼火は押す前に少し考えた方がいい。



・VS白バド軸 (微有利)

→ミライドン、ラウドボーン、ハッサム

ラウドボーン一体ではアカツキガチグマに無抵抗であるため、先述したようにフレアソングを一度サイクル下で押すことでアカツキを削りたい。流星群を一度打てるようミライドンの体力も温存しておく。

ラウドボーンが強くて基本勝っていたが、白バドの残飯宿木や炎テラスなどが多くなり少し困ったことに。

トリルターンを枯らす動きとして、最低でも3/5ぐらいになったらトリルが切れるターンの盤面をあらゆるパターンで想像できていると良い。

思ったより白バドが皆草技を持っていたのが少し辛かった。

 

・VSホウオウ軸 (ホウオウの火力がなければ有利)

ランドロス、ラウドボーン、ミライドン

グライオン見たらパオジアンもあり

初手ランドロスホウオウ対面でホウオウのテラスを確認しながらとんぼでラウドボーンに引く。初手ミライドンなどにしてしまうと地面テラス地震が飛んできてラウドボーンが被弾するため、ランドロス初手で聖炎強制とテラスor交換を迫るのが強い。

ホウオウのテラスタイプ候補が多すぎるので、ホウオウにテラスを吐かせることからまずゲームを始めることを意識。プラン通りに行けばラウドボーンの鬼火が裏まで一貫する。

相手の構築にグライオンがいた場合はランドロスを通すのが難しくなってしまうため、パオジアンの選出を検討し零度でヘイラッシャを倒す。

なお、ハチマキホウオウは全て負けた。

 

その他

・VSルナアーラ

ハッサムが強いので、ハッサムルナアーラのテラスを強制してミライニューラで倒すイメージ

 

・VSテラパゴス軸

→ミライニューラを適当に投げたら勝ってる。オオニューラが一度引いてかるわざを失ってもテラパゴスに上からインファイトを押せるので、オオニューラが引くことも視野に入れながら立ち回る。

 

・VSムゲンダイナ軸

→ミライドンでムゲンダイナに妖精テラスを吐かせヘイラッシャ不在の場合はオオニューラを一貫させる。ヘイラッシャパターンの場合はパオジアンで魂の零度したりハッサムで対面操作しながらミライドンの一貫を狙う。ゴツメヘイラッシャの場合はどこかで叩き落とすしたい。

 

 

・重かった一般ポケモン

龍舞カイリュー

スカーフ水ウーラオス

チョッキテツノワダチ

チョッキテツノカイナ

オオニューラ(ミラー全部S負けてた)

ドオー

構築の改善案

活躍こそしたもののハチマキランドロスが諸説あったので、浮いてる枠をハチマキカイリューにすれば様々な構築に選出できると思う。その場合地面枠をどうするかという話になるが、パオジアンの枠をディンルーに変更すればミライドンのテラスタイプをノーマルにする必要があまりなくなるため妖精テラスとなり、ミライドンミラーやコライドンに対して強くなれると思う。残飯をディンルーに譲り、ラウドボーンには厚底ブーツとなる。また、ディンルーが本来パオジアンだった枠なので受けに強くなければいけないため、毒テラスは確定かと。

今期はそこを色々と変えながら試していく予定。

とはいえノマテラミライドンが読まれずにレートに貢献してくれた部分は大きいので、気になった方は是非使って構築を改良していって欲しい。

 

余談 レギュレーションGは面白いのか?

特にテラスタルが苦手な人には読んでほしい。

ポケモンにおいて大事なのはよく「構築」「選出」「プレイング」だと言われるが、この全ての要素に対してストレスを与えているのがテラスタルだと感じていて、自分で改善案を見つけることが難しい多くのプレイヤーにとっては「反省」や「振り返り」の価値を薄っぺらいものにしていると思う。

しかし、このストレスをある程度緩和してくれているのが禁止伝説の存在だと思っている。

構築を作る際には軸を決めやすく、また相手にしていても禁伝が違うだけで様々な構築と当たるため「ずっとBIG6とマッチングする」といったことがない。

選出においては、相手の選出に禁伝が絡んでいることを前提とした立ち回りをしても許されるゲームであり、「ゲーム開始時点で見えない要素」の一つが実質緩和されている。また、これはプレイングにおいても同じことが言える。

テラス択自体がつまらないのは相変わらずだが、

カイリューがあまり多様化しなかったこと(というかおそらく多様化するにも限界があること)、エースの存在が可視化していることでゲーム中のプランを考えやすいこと、色んな構築を見るようになったことで

だいぶこれまでと比べて健全なゲーム性になったのではないかと思う。一方で、受け構築が多いことで絶対零度の頻度があがったのも認めざるを得ない。

レギュレーションEの頃から、禁止伝説が来てくれたら現状の問題点がある程度緩和してくれると思っていたので、今期目標を達成できたのは「楽しめた」というのが一番大きな理由だと思っている。シーズンを通して、これまでのように「苦しい」とはあまり思わなかった。(相手の黒バド使いは苦しんだと思うが)

「再現性」という言葉がよく構築記事内で語られがちだが、エースの可視化はお互いに共通認識を生み出し、これまでよりも簡単に再現性を保つことができて、快適な1ヶ月だった。

もし、ポケモン対戦は好きだけどテラスタルが難しくて挫折してしまった、という方がいたら、禁伝環境は触れてみてもいいんじゃないかな、と思えた。

終わりに ここまでの道のりと、2000を目指しているあなたへ

XYの頃、1996から惨敗した時に初めて2000という数字を意識してここまで頑張ってきた。7世代では挫折してネタパしか使わなくなったりもしたし、

剣盾では結局1972までしかいけなかったり、2000は長年の夢であり大きな壁だった。

日常生活においては「20時00分」とかの数字を見るだけで2000に見えて苦しくなったこともあるし、

自分はBW2から対戦しているのに周りは「剣盾から始めて半年で2000いきました!」と言っててどんどん自分を追い越していって素直におめでとうと言えなかったり、シーズン終わりは毎回涙を流していた。

もし同じように勝ち悩んでいる人がいたら、この文章を読んで少しだけ安心してほしいなと思う。こんなに時間をかけたやつもいるんだ、と。

本当に苦しい人にとってみれば、この文章さえも受け入れるのが難しいかもしれないが、それはそれでいい。ただ、僕はそういうあなたを否定しない。

努力は必ず報われるわけではないからこそ残酷でもあるけれど、今のあなたが少しだけ楽になって

また夢を目指そう!といつか思えたのなら、僕はとても嬉しい。

スペシャルサンクス

今まで僕のことを少しでも応援してくれた全ての皆様 

本当にありがとうございました。